「俺はあんたに最大限の敬意を払ってるつもりだけどな。あんたは喋るしかない。にもかかわらず俺はあんたに頼んでる。9ドル60セントに40セントおまけして10ドルだ。意味は分かるだろ?」
俺は10ドル札をテーブルの上に置いた。
「は?どういうこと?」
「宿代9ドル60セント未払だって聞いたぜ?」
「いちいち憶えてない」
俺はため息をついた。
「あんたの自尊心に配慮して遠回しに言ったつもりだったんだが、気を遣った甲斐も無いな」
「悪かったわね」
彼女もため息をついた。
どうする?