「シンシア。何か良い歌を歌ってくれよ。そう。子守唄なんかがいいな。なんだっけ。小さな王子がどうとかいうあれとか」
「おじさんこそ歌が得意でしょ?」
幸いおかみさんには意味が分からなかったようだ。彼女が訝しげに彼女の夫を見ると、彼は苦笑しながら言った。
「まあそう言わずに歌ってあげなさい」
そしてシンシアが歌い始めた。
Sleep, my little prince, sleep, (眠りなさい私の小さな王子様)
The sheep and the birdies rest, (羊も鳥も休む)
The garden and the meadow are quiet, (庭も草原も静か)
Not even a little bee buzzes anymore. (もう蜂だって唸らない)
Luna, with a silverly glow (月が銀の輝きで)
Looks in through the window, (窓から覗き込む)
Sleep by the silvery glow, (銀の輝きと眠りなさい)
Sleep, my little prince, sleep, (眠りなさい私の小さな王子様)
Sleep, sleep! (眠りなさい)
「ありがとう。シンシア。今夜は飲まなくても眠れそうだ」
そう言って俺は自分の宿に引き上げることにした。