レッド・フォワードの受難

Apr 2022 by nanaD

あの時、あいつだけが、にやにや笑っていた。
ドクター・スモーキーとシスター・スラグトフセットがヘッドセットに添えた俺の左手を覗き込んでいたとき、あの下っ端ナースは、一歩後ろで笑いを堪えているようだった。
だがあの女は悪人じゃない。そんな気がする。にやにや笑いながら手で口を抑えて、それから、ちょっと困ったような、懐かしむような顔をした。

どうする?

ドアについて考える
自分について考える
廊下の角まで行く