炎上と探偵

Apr 2023 by nanaD

俺はポケットに手を突っ込んで、窓の外を見た。雲の隙間から姿を現した月が、ゆっくりと雲の向こうに戻って行った。
ここしばらく禁煙していたのだが、急に気が変わった。
「一本貰うぞ」
ピース缶から一本拝借して口に咥えて、テーブルの上にあった百円ライターを取った。
雑誌を読んでいた後藤がこっちを見たので一応聞いてみた。
「貰っちゃ悪いか?」
「いや別に構わんよ」
後藤はそう言ってまた雑誌に視線を落とした。
俺はピースに火を付けて、深く吸って、ゆっくりと煙を吐いた。それからさりげなくライター握ったまま、またポケットに手を突っ込んだ。

どうする?

狼煙を使う