ラブコメになったら負けだと思う(第3版)

Dec 2022 by mizuno

小学生の頃よく通った内緒の近道がある。
全然客が入らないのに何故か潰れない蕎麦屋の横をすり抜けて、雑草生え放題の空き地を突っ切って、くすんだ水色の金網をよじ登ってると、まだスーツを着ることに慣れてない感じのサラリーマンが「あのっ、あのっ」という風に口をぱくぱくさせて、声にならない忠告を発していた。きっと親切な人なのだろう。
この近道を使わなくなった理由を思い出した。
金網の向こうに通行人が居るとスカートの中身が丸見えになる。
「ゲームオーバー!あたしゃラブコメが嫌いなんだ!」